♬ 先生方へのインタビュー
お世話になっている先生方に、ふだん聞けない話、本音をインタビューします!
◇ 奥谷先生にズームイン!
司会:先生は、10年位前、文化庁の派遣でイタリアでコレペティトゥーア*)の 勉強をされましたね。最近はカレーラスと共演されるなど、海外の大物 アーティストとの出会いも増えてるようですが、外国語はペラペラなんですか。 *)オペラ歌手などに音楽稽古をつけるピアニスト。譜読みや暗譜、発音矯正の手助けもする。
奥谷:イタリア語なら言われていることは大体分かりますし、カタコトですが話せます。 でも英語での稽古現場では借りてきた猫のように黙ってしまいます。 引っ込み思案の上に、英語にはかなりの苦手意識が……(笑)
司会:ところで、音楽の道に進まれたきっかけは?
奥谷:父がタンゴ好きで、幼稚園の頃からよくコンサートに連れていってくれました。 ピアノは、小学校から町内の歌の先生に習いましたし、ヴァイオリンを やろうと思ったことも。 でも、音大へ進学しようと思ったのは高校3年に上がるときです。 2年までは物理か数学に進もうと思っていましたが、クラス担任と父が猛反対! それで3年から仕方なく苦手な文系クラスに変更しました。 一年目は「楽理科」を受けましたが、浪人。 夏が過ぎてから目標をピアノ科に変更しました。 だから、受験勉強は課題曲にしぼって特訓です。
司会:クラス担任の先生は才能を見ぬいてらしたんでしょう。
奥谷:それはどうかわかりませんが、高校2年の時には担任の先生とロックバンドを 組んで文化祭に出演したり、その先生の弾くチェロでリコーダーを吹いたり していました。今は、音楽を選んで正解だったと思います。 好きな音楽も、仕事にしてからは楽しめなかったのですが、ここ数年、 やっと楽しいなと思えるようになりました。
司会:今は、区民合唱団のほかには、どんなお仕事をなさってるんですか。
奥谷:一番の仕事はオペラで、メインはコレペティトゥーアです。 あとは、千葉その他で合唱団のピアノを弾いたり指導したり。 オーケストラの中での鍵盤の仕事も増えてきました。
司会:東京フィルハーモニーのお仕事すね。 やはり、指名されるのは信頼が大きいんでしょう。 ところで、妹さんご一家が長野に引っ越されたんですね。
奥谷:去年の春、妹の旦那が会社をやめて、3人娘をつれて伊那の箕輪町にIターンし、 りんごやぶどうを作っています。以前からよく遊びに行っていて魅せられ、 農業体験で2年間毎月通いつめ、ついに移住してしまいました。
司会:りんごジュースがすりおろしでとてもおいしかったそうですね。
奥谷:去年とれたサンふじで作ったジュースは好評で、完売しました。 来年をお楽しみに。興味のあるかたは、「上伊那のかおり」という ホームページを検索して、ちょこっとのぞいてみてください。
司会:最後に、足立区民合唱団への注文をひとこと。 どうすれば、ひと皮むけるのでしょう。
奥谷:そうですね。20年来のお付き合いですが、昔に比べると自主練をやったり、 色々な面で大変積極的になってきたと思います。 ただ、頑張ってはいるのですが、歌詞をどう表現したいかがなかなか 見えてこないのが残念ですね。一人ひとりが詩をもっともっと読んで、感じて、 それを大胆に表現して欲しいんです。 発声などのテクニックももちろん大事なのですが、それはいい声や綺麗な声を 出す事が目的ではなく、何かを表現するためのテクニックである事を 忘れないで欲しいです。 歌を通じて伝えたい何かを思い切り表現してみてください!
司会:坂本先生もよく「何も考えてないような歌い方をするな」と言われますね。 大きな宿題をいただいたように思います。ありがとうございました。
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